誘惑・過ちをさとす
今回は、前月の弟子については、弁栄のおつりのお金をだまって使用して鰻丼や焼き鳥を食べたので帰宅してすぐに口をすすいだり、歯磨きして臭いを落とした続きです。
書き物をしている弁栄の肩に鼠が乗っている時に弟子が挨拶のため部屋のふすまを開けた所、鼠が弟子を怖がって逃げます。
修行で(神通力と大円鏡智を)悟っている弁栄には、弟子の悪い行動と嘘が分っていたのでさとす場面です。
マンガの言葉の囲いがウニのようにいくつもトゲ線で囲っている言葉は口に出さない心の思いです。嘘と罪を感じていた弟子は、弁栄の神通力に参ってしまい、以後嘘は、言わなくなりました。
この弟子は渡邊信孝と言って初めは、禅僧の弟子、次ぎに浄土宗管長の弟子でした。管長が弁栄が優れた力量ある僧だからと彼の修行を弁栄に依頼したのでした。
世の中は、不正や嘘が多いです。知者や権威者でも。そして、欲に負けることも多いです。しかし、修行を多くすれば、それが自然と出来なくなるものです。渡邊も弁栄の修行で人間的に変わりました。